学科長からのメッセージ - Department head's Message
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情報通信技術等の進展により,身のまわりの機械システムの知能化が進んでいます.例えば最近では自動運転自動車が脚光を浴びています.しかしながら,人間の柔軟で高度な知能には及ばず,あらゆる場面で安定的に自動運転を実現することは未だ困難です.また,自動運転から人間に運転操作権限を戻すことが要求された場合に,どのような仕組みを作れば,人間は運転操作をスムーズに引き継ぐことが可能でしょうか.
このように,人と関わる先進的な機械システムを実現するには,優れた人間の知能をお手本とした高度な情報処理技術を構築すると共に,これを利用する人間に
適した形とすることが望まれます.
知能情報学科では,「ヒトを識る」「ヒトを摸す」「ヒトを造る」という立場から「機械の知能化」に関する総合的な教育と研究を展開し,「ヒトを援ける」こ
とに貢献します.
■ 「ヒトを識る(しる)」とは,人間工学や脳科学などを通した生体機能の計測・分析・解釈により,人間の身体や知能を探求し,解明すること.
■ 「ヒトを摸す(もす)」とは,人工知能などに基づいて,人間のもつ柔軟な情報処理メカニズムのモデルを構築し,それを問題解決に応用すること
■ 「ヒトを造る(つくる)」とは,知能ロボットや人間と機械を結ぶ知的なヒューマンインタフェースを開発すること.
本学科では以上3つの専門知識と技術を身に付け,それらを統合することで新しい技術を創造できる人材の育成を目指しています.
立命館大学 情報理工学部 知能情報学科
学科長 和田 隆広